●僕は君と出会った。それはこの夏が終わろうとしているこの時期だった。これから綴る物語を笑いたい人は笑えばいい。
少なくといも僕と君は果てしなく長い夜の始まりだった。この瞬間も目を閉じるとあの日の事を思いだす。
もうこれからは一人では生きてなんていけない。君との時間が幸せ過ぎたから。
未練が僕を覆い隠している。それは突然やってきた。君は突然僕の前に表れて心まで奪っていった。
夢をつかむ為にここまで頑張ってきた。だけど、君に心を奪われた。その瞬間なにも聞こえなくなった。時間が止まった。
泣き虫だった僕は強くなろうと決めた瞬間だった。
君は夕暮れ、ひとりぼっちで公園のブランコに揺られていた。
もう友人はみな、家路を急いでいた。だが、君だけは一向に公園のブランコから下りる気配すらなかった。
むしろ君は何かに抵抗するかに様に地面を強く蹴った。
激しく揺れるブランコ。君は前後に激し揺れていた。僕は君の背中をじっと眺めていた。
この都会のど真ん中。公園で悲しげに揺れているブランコ。それが君と僕の出会いだった。
始めは遊びのつもりだった。だけど君が奪った僕の心はなかなか帰ってこない。
僕たちはいろいろなところに遊びにいった。秋になると遠足がある。
僕たちは必死になって芋掘り遠足に参加した。君と出かけた始めての長距離デートだったかもしれない。
そして僕たちはついに一夜をともにしてしまった。それは |
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●お泊り会だった。
これはびっくりした。あまりにも積極的だったね、君は。僕は始めてのお泊り会がすこし怖かった。
夜中にトイレに行くことさえ躊躇う僕に果たしてそんなお泊り会に参加することができるのだろうか。
母だってきっと婚前旅行は賛成しないはずだ。こんな時代だ。なにが怒っても不思議ではない。
しかし時代が繰り返す。そして人間は過ちを繰り返す生き物だ。僕は思い切ってお泊り会に参加した。
始めての外泊だった。でも君は始めての外泊ではないことをその時始めて知ったのだった。
僕は混乱した。僕は始めての外泊たったのに君は始めてではない。
男としては少し引け目を感じてしまいそうな出来事ではないだろうか。そんな事は君はお構いなしで楽しんでいた。
そうそいして君と僕の別れはやってきた。卒業という別れが。僕たちは別々の道にすすむことになっていた。
君は長澤第二小。僕は八王子大五小。お互いが別の道に行くこと。それはきっと運命だったのかもしれない。
グッバイ、幼稚園。
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